新型コロナで自粛が続いたとき、みんな外に出ないで家にこもっておられたと思います。
そんな時、「たった1輪の花」に命を感じ、心が救われたとおっしゃてるタレントさんの話が耳に飛び込んできました。
あぁ、本当にそうだな、と思います。
花の持つ「生命感・カラーの力・ただそこにある存在感」
その力を改めて感じることが出来ました。
ポートフォリオにも書きましたが、私、華道池坊の正教授1級も持っていまして、現在もお稽古は続けています。
そもそも華道のお花は、仏様へのお供えの「献花」が起源になるので、正面向きの床の間に飾るような
少々場所を取る形になります。
しかし、現在の住環境や生活スタイルに合わせるのが簡単でなくなってきて、
アレンジメント系が多くなっているように感じます。
アレンジメントは大きさも自由に出来、華やかでお花を丸ごと楽しむ感じが素敵ですよね。
みなさんは、そもそもの華道にも、住環境に合わせた生け方があるのですをご存じですか?
え?知らなかった!という方は、おめでとうございます。
これを知ったら、誰かにしゃべりたくなるかもしれませんが、お話してもよろしいでしょうか?(笑)
池坊では、住環境に合わせて自由化という大きさや形が自由に生けられる花形があります。
そんな中で、30㎝四方に花器も含めて収める「ミニチュア」と呼ばれる形もあります。(写真参照)
一見すると、アレンジメントじゃないの?と思われるかもしれません。
しかし、こうした花形でも、アレンジメントとは決定的に違うところがあります。
それは「足し算」と「引き算」の違いです。
アレンジメントはお花の魅力をめいいっぱい詰め込む足し算
いけばなは花を際立たせるために空間を意識する引き算
そういわれると、あ~何となくそういう感じするかも?
そう感じてもらえればうれしいです。
ちなみに、今回の写真撮影には、荒井美保さんの店舗の撮影ボードを使用させていただきました。
ありがとうございました。→cherrybeans
また、日本文化との対話についてはこちらでも書いていますので、どうぞ。
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